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襖の構造と機能

襖は下図のように基本的には4つの部位から成り立っています。

上張り（襖紙)

襖芯の上に張る襖紙の事を言います。
色、柄などさまざまにあり、張り替えることによって部屋の雰囲気を変えることができます。

引手

ドアノブの役割を果たしますが、襖紙によってデザインを変えたりアクセント的な役割を兼ね備えます。

縁

襖の外縁をいいます。襖紙と同様にデザイン面にこだわった物もあります。

細縁襖	見付幅２０mm（６分５厘）の縁を使用した襖（関東）
太縁襖	見付幅３０mm（一寸）の縁を使用した襖。一寸縁とも呼ばれます。（関東以外）

内部構造（襖芯）

襖は骨組み（骨地）に襖紙を貼り付けるのが基本構造となっていますが、その内部には色々な素材が使われています。

[ １.組子襖 ]

もっとも一般的な形式のものです。一般的に縦３本、横１１本の組子と呼ばれる枠組みを組みます。組みあがったものを骨地と呼び、その上に胴貼と呼ばれる下貼りを行い、さらにその上に「浮け」と呼ばれる薄い紙を挟んで、その上に襖を貼ります。

[ ２.チップボール襖 ]

組子襖の胴貼りにチップボール紙を使用したものです。現在の住宅では最も広く普及している形式のものです。

[ ３.板（べにや）襖 ]

組子の上に厚めの紅や板を貼ったものです。他の襖よりも丈夫なのですが、胴貼に一枚板を使っている事で重量がかさんでしますのが難点です。

[ ４.ダンボール襖 ]

厚手のダンボールを３層に重ねて心材として、胴貼りとして湿気防止用のアルミ箔を貼ったものです。他のものに比べた軽量に優れているのですが、張替えが利かなく、変形しやすいというデメリットがあります。量産性が高く、低コストで生産できるという利点もあります。

[ ５.発泡スチロール ]

芯材としてプラスチック等のスチロール系の樹脂を使用したものです。ダンボール襖と同じく軽量で低コストで生産できるという利点があるのですが、張替えがきかなく、変形しやすいという同じようなデメリットも抱えます。

[ ６.ペーパーコア襖 ]

ダンボール芯やスチロール樹脂せいの芯の変わりに蜂の巣状のペーパーコアを使用して軽量のままに変形しやすいというデメリットを解消したものです。ただ価格は高めになります。

タバコの煙の吸着試験

[ 試験方法 ]
600ｍlの密閉ポリ容器の中でタバコ20本を燃やして煙を充満させた。この中に(1)～(5)のふすまの完成品ミニサンプル（363mm～303mm）を入れ、時間の経過ごとに試料の重量変化を微量天秤にて測定した。

・室温20～23℃
・湿度65～75％

[ 評価 ]
(3)(4)(5)については3時間で吸着が限界状態になり、飽和状態を示した。(1)(2)では2日後でも吸着性能が持続し高い吸着性を表している。

ホルムアルデヒドの吸着試験

[ 試験方法 ]
600ｍｌの密閉ポリ容器に(1)～(5)のふすまの完成品（363mm～303mm）を入れ、初期濃度10ppmのホルムアルデヒドを封入し、時間経過ごとに容器内の濃度変化をガスクロマトグラフで測定した。

・室温20～23℃

[ 評価 ]
10ppmという高濃度のホルムアルデヒド中で(1)(2)は二日以上吸着が持続した。(3)(4)(5)では吸着はほとんど確認できなかった。

アンモニアの吸着試験

[ 試験方法 ]
600mlの密閉ポリ容器に(1)～(5)のふすまの完成品サンプル（363mm～303mm）を入れ、初期濃度10ppmのアンモニアを封入し、時間経過ごとに容器内の濃度変化をガスクロマトグラフで測定した。

・室温19～22℃

[ 評価 ]
アンモニアは吸着されやすい物質の一つであるが、(3)(4)(5)では吸着効果はあまりみられなかった。(1)(2)では顕著な吸着能力を示し、特に(2)ではその効果は優れている。

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